16.12.08

フランスルート 第4行程の訳に挑戦 

camino de santiago camino frances etapa4

この行程では、パンプローナ外郭地域にあるナバーラ大学地区を通ってCizur Menorに入り、Alto del Perdón(ペルドンの丘)へと登っていきます。

El itinerario(旅程)
言い伝えによると、背教の泉で1人の疲れ渇ききった巡礼者が「信仰にそむけば泉に連れて行ってやる」と悪魔に誘惑されました。その巡礼者が誘惑に打ち勝つと、その酬いとして巡礼姿の師弟聖ヤコブが現われ、泉を見せると彼のビエイラ貝でその巡礼者に水を飲ませたといいます。
ペルドンの丘には巡礼者への記念碑と強烈な印象を与えるParque Eólicoがあります。丘を降りていくと、ゴシック様式の教区教会のあるUterga(ウテルガ)、Muruzábal(ムルサバル)、そしてEunate(エウナテ)聖堂騎士団の庵、『郷士の町』『オバノスの秘跡』のObanos(オバノス)があります。
伝説によると、サンチアゴ巡礼の後、聖フェリシアはアモカインに隠者として残ることを決めました。すると、アキタニア公爵でもある彼女の兄ギジェルモは彼女が都に戻るのを拒んだのを見て怒り、殺してしまいました。後悔したギジェルモは再びサンチアゴへの巡礼をした後、自分の犯した罪を嘆きながら死ぬまでずっとオバノスで暮らしたということです。 アルノルテギの庵直前の記念碑がそのことを思い出させてくれます。プエンテラレイナの入り口ではSomport(ソンポルト)から来るルートと合流します。Calle Mayor(マヨール通り)の終点に、ある女王が建設を命じた橋があります。ここ数年の間に埋もれていたもう1つのアーチが現われ、7つの目をもつ左右対称の橋に姿を変えました。

この行程のハイライトはパンプローナとプエンテでレイナの間にあるペルドンの丘です。天候によっては大きな障害となりえることが予想されますが、難度に関して言えば、中くらいの区間です。影がない場合を考慮する必要があり、晴れていると下りと同じくらい登りもハードになる可能性があります。この高さからはナバーラの首都とその盆地の類のない眺望を満喫することができます。

Principales dificultades(主な難所)
El Alto del Perdón:ペルドンの丘
ひとたびパンプローナを(何の困難もなく)通りぬけると、Zizul(シスル)の坂は体力が必要な行程になるという予告通りの難所です。パンプローナから6kmの地点からペルドンの丘へ向かう小道が始まります。ここは野原を通りぬける区域で、そのため靴底は土まみれになってしまうことあります。10km地点までルートは小道や道、野原と変化します。この10km地点まで来たところで巡礼者は急な坂に出くわします。けれどそれも500mだけでその後は緩やかになります。これがこの上り坂全体にある2つのうちの最初の難所です。11km地点では上り坂にはもってこいの給水休憩所として利用できる宿がZariquiegui(サリキエギ)にあります。そこから1kmほど先に行くと、短いながら石ころに悩まされる道に手間取る分ハードな2番目の難所があります。これらの地点を過ぎてしまえば、丘の上までの残りの2.5kmは優しい上りで特に大変なことはありません。 下り坂は最初の1.5kmだけ大き目の石と急勾配に煩わされますが、あとは特別な難所はありません。そのうえ、この下りでは、(頂上から4km地点)のUtergaで、fuente(共同水道)と書いてある水道で給水休憩ができるのです。パンプローナからプエンテラレイナまででウテルガが一番良い泉です。

Qué ver y qué hacer(見どころ)
En Cizur:シスール:
パンプローナ郊外の村で、シズルメノルの聖ミゲル教会はロマネスク建築の美しい例です。その半円がんは真ん中のアーチ状の扉と5筋の彫刻壁に分けられていて、その全体像は要塞の外観を呈しています。また、立派な肉焼き串があります。 広大な小麦畑を通りながらもう少し先に進むと、ゲンドゥライン城がたたずんでいます。

En Uterga:ウテルガ:
頑丈な石の旧家のある美しい村ですが、巡礼者にとって便利な施設はあまりありません。ゴシック様式の聖母教区教会と王室武器博物館があります。 次の村Muruzabal(ムルサバル)には巡礼者必見のエウナテの聖母マリアの美しい庵があります。その八角形の外観が魅力的な庵はエルサレムの寺院の設計図に従って12世紀にテンプル騎士団によって建立されました。8本アーチの丸天井と均整美あふれた広い内部空間が際立っています。

En Obanos: オバノス
この場所は、ゴシック要素と共に石細工やレンガ、中には最上階にアーケードを持つ大きな家々など市民の様々な建造物を眺めることができる通りや家並みの美しさと、その中世の雰囲気が特徴的です。 オバノスは2つの広場を核にとした都市構造になっています。つまり、サンギジェルモ広場ともう1つ、ロスフエロス広場の周りに洗礼者ヨハネ教区教会、アルノテギ(聖ギジェルモの庵としても知られる)、聖サルバドール、聖ロレンソの3つで完全となる庵があり、更に、アルノテギの庵の西にはイサベル妃の古い要塞があるのです。

En Puente La Reina:プエンテラレイナ
ロンセスバレスとソンポルトからのルートの合流点です。サンチョ3世の妻である王妃ドナ・マヨールの命により巡礼者が渡るため11世紀に建設されたアルガ川にかかる橋がこの村の名前となりました。マヨール通りは、この村で最も美しい建造物があるところです。元巡礼者の救護院とキリスト磔刑教会(テンプル騎士団)を連絡する交差ヴォールトから、2つのロマネスク様式の入り口を持つ聖ヤコブ教会を経てこの通りは橋でおわります。 プエンテラレイナはプール、レストラン、商店、眠れない人のためには面白い生演奏のディスコなど様々な施設のある村です。